捕らぬマイルの皮算用~知識のANA埋め~

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プレミアムポイントとは何か。マイルとの違いは?

f:id:romulus_k:20170924004222j:plain最終更新日:2017年9月24日(一部画像差し替え)
SFC取得のために獲得が必要な「プレミアムポイント」。
プレミアムポイントとはどういうものなのか、マイルとはどう異なるのか。
解説していきます。

プレミアムポイントとは何か

ANAマイレージクラブのプレミアムメンバーになるためには、プレミアムポイントの獲得が必要です。
このプレミアムポイントは暦年ごとに管理されていて、

毎年1月1日~12月31日に獲得したプレミアムポイントによって、
翌年度(翌年4月1日~翌々年3月31日)のステータスが決定される

という形になっています。
つまり、例えば今年2016年中に50000プレミアムポイントを獲得した場合、プラチナ会員となるのは2017年4月1日~2018年3月31日、ということになります。
また、このプレミアムメンバーには「事前サービス」という状態が存在し、ほぼ本サービスと同じメリットを受けることができます。

www.ana.co.jp

この事前サービスは「ステータス獲得のためのポイントを得た時」(正確には1~2日遅くなりますが)から翌年の3月31日までの期間となります。
また、最も早い開始時期は4月中旬からです。1月から3月までの間に30000プレミアムポイント以上を獲得しても、4月まではサービスを受けることができません。
ただ、公式ページ上は「中旬から」となっていますが、実際にはそれよりも早く(多くの場合2日とか3日から)提供となる場合が多いようです。

つまり、できるだけ早くステータスを獲得した方が、長くプレミアムメンバーのサービスを享受できるということになります。

プレミアムポイントは、マイルと違って使い道が設定されているわけではありません。プレミアムメンバーの達成基準として設定されているだけなので、毎年1月1日に容赦なくリセットされますし、例えば20000PPを毎年貯めていてもそれ自体では何もメリットがありません。
今プレミアムメンバーでない人からすれば、少なくともブロンズ会員の条件である30000PPに達しなければ、0PPでも29999PPでも同じです。また、ブロンズ会員のメリットは非常に限定的なので、50000PPに達して初めて意味がある、といっても過言ではないでしょう。
30000PP達成って結構大変なので、何年か続けてブロンズ会員の人にはもっと何らかの特典があってもいいのでは・・・と個人的には思います。

プレミアムポイントの計算方法

プレミアムポイントは路線と運賃によって決まり、以下の計算式で算出されます。
この計算式は、フライトマイルの計算式とは異なるプレミアムポイント専用のものです。
また、マイルを使った特典航空券でのフライトでは、プレミアムポイントは積算されません。ANA公式ページのQ&Aでは「フライトマイル積算対象外のため」とされています。

Q.【マイレージ】特典航空券の利用は、プレミアムポイント積算対象になりますか。
A.国内線・国際線特典航空券は、フライトマイルの積算対象外になりますので、プレミアムポイント・ご利用回数のカウント対象にはなりません。

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(ANA公式ページより引用)
プレミアムポイント=①区間基本マイレージ×②積算率×③路線倍率+④搭乗ポイント


以下、それぞれについて一つずつ見ていきます。
①区間基本マイレージ
発着地の距離によってそれぞれ設定されているのが区間基本マイレージです。
それぞれの区間ごとに設定されているので全て把握するのは無理に近いですが「遠いところまで飛べば飛ぶほど、区間基本マイレージが大きくなり多くのプレミアムポイントを獲得できる」とだけ理解しておけばいいでしょう。

②積算率
予約クラスや運賃種別によって、積算率が設定されています。
細かい区分がなされているためここが一番分かりづらいポイントですが、大きなイメージとしては「高い運賃が必要な場合は、積算率も高くなる=プレミアムポイントをたくさんもらうことができる」ということです。

例えば国際線の場合で言えば、詳しくは後述しますが同じエコノミークラスでも通常運賃で購入するのとパッケージツアーの格安運賃を購入するのとでは通常大きな差になります。
提携航空会社とのコードシェア便でも多くの場合は積算されますが、中には0%という積算率の予約クラスもあるため注意が必要です。

国内線の場合も同様に、普通運賃よりも特割・旅割といった安い運賃形態になると積算率は下がります。

国内線の場合、利用運賃一覧は以下の8つの種別に分かれます。
運賃1・・・積算率150%+搭乗ポイント400
プレミアム運賃、プレミアム小児運賃、プレミアム身体障がい者割引運賃
運賃2・・・積算率125%+搭乗ポイント400
プレミアム特割、プレミアム旅割28プレミアム株主優待割引運賃、プレミアム小児株主優待割引運賃
運賃3・・・積算率100%+搭乗ポイント400
片道運賃(普通運賃)、往復運賃、ビジネスきっぷ、出張@割、ビジネスリピート、小児運賃、身体障がい者割引運賃、介護割引、シャトル往復運賃
運賃4・・・積算率100%
各種アイきっぷ、プレミアム包括旅行割引運賃、海外乗継割引スペシャル、国際航空券(国内区間)など
運賃5・・・積算率75%+搭乗ポイント400
特割、株主優待割引運賃、小児株主優待割引運賃
運賃6・・・積算率75%+搭乗ポイント200
特定便乗継割引、乗継特割
運賃7・・・積算率75%
旅割21、旅割28、旅割45、旅割55、旅割60、旅割75、乗継旅割、いっしょにマイル割(同行者)、スカイメイト割引など
運賃8・・・積算率50%
個人包括旅行割引運賃、包括旅行DP割引運賃、訪日包括旅行DP割引運賃、DP限定旅行用特割運賃(包括旅行MDP割引)、シニア空割、旅割X

赤字で示したものは、効率よくプレミアムポイントを稼ぐためのいわゆる「SFC修行」でよく使われる運賃です。出張などで利用する場合は「出張@割」「ビジネスリピート」「シャトル往復運賃」などの運賃3も多いですかね。
※(2017年8月19日追記)国際航空券(国内区間)は、2018年10月1日搭乗分から国際線の予約クラスに応じた積算率に変更となり、エコノミークラスの割引運賃などでの積算率が減少します。

③路線倍率
国内線は2倍、ANAグループ運航便のアジア・オセアニア路線は1.5倍、その他が1倍です。
スターアライアンス加盟運航会社の場合はアジア・オセアニア路線であっても1倍の路線倍率となります。

④搭乗ポイント
予約クラスや運賃種別によって、400ポイント、200ポイントの搭乗ポイントが加算されます。
積算率の高い予約クラスや運賃種別に設定されていることが多いです。

また、これらのポイントはマイルと異なり飛行機に搭乗しないと獲得できません。
「陸マイラー」はいくらでもできますが「陸プレミアムポインター」はどう頑張ってもできないんですね。
人にあげたり人からもらったり、家族分を合算するといったこともできません。あくまでも会員本人が搭乗して得られるポイントのみになります。

国際線の場合のプレミアムポイントシミュレーション

国際線の場合について、ちょっと詳しく見てみましょう。
国際線も基本的には国内線と同じです。区間ごとに決められた①区間マイレージがあって、予約クラスに応じた②積算率があって、行先によって③路線倍率があって、予約クラスに応じて④搭乗ポイントが付く、という形です。

国際線が国内線に比べて分かりづらい点は、何といっても「予約クラス」の存在に尽きます。
例えばANAグループ運航便について挙げてみると・・・

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搭乗クラスに「ファーストクラス」「ビジネスクラス」「エコノミークラス」という種類がある、ということくらいは広く知られているところなのですが、普段あまり意識しないのがそれとは別の「予約クラス」です。まず種類が多いのと、国内線と違って「どういう予約をしたら、何という予約クラスになるのか」がわかりにくい、というのが難しくなるポイントです。
さらにこれにスターアライアンス加盟会社運航便それぞれの会社について予約クラスと積算率が設定されているため、全てを把握するのは難しいでしょう。
旅行代理店のパッケージツアーの場合は、出発の直前にならないと予約クラスがわからない、という場合も多いですが、多くの場合は50%積算または30%積算以下の予約クラスです。
国際線の予約クラスについては、以下の記事もご参照ください。

www.romulus-k-anaume.net
SFC修行だけにポイントを絞って考えた場合には、現在は効率のいい路線は「旅作」によって得られることが多いです。
「旅作」とは、ANAが販売するパッケージツアーの一つで、「航空券+宿泊(国際線の場合2泊以上)」のセットになっているものです。
通常のパッケージツアーと、完全な個人旅行との間に位置するような形でしょうか。
添乗員は同行せず、行程が決まっていることもありませんが、必要に応じて空港とホテル間の送迎を付けたりすることもできます。

SFC修行においてこの「旅作」を利用する場合、時折出てくる値段の安いビジネスクラスまたはプレミアムエコノミーのものを使う、ということになります。
この場合の予約クラスは、ビジネスクラスの場合で主にP(積算率75%)、プレミアムエコノミーの場合でE(積算率100%)となり、ビジネスクラスよりもプレミアムエコノミーの場合の方が積算率が高いという現象も出てきます。可能であればこれに、国内線の乗継(運賃種別4)で那覇との往復路線を加えることでPP単価を下げる、というのが現在の主流です。

シミュレーションの仕方は国内線の場合とほぼ同じです。
発着空港を選択し、カード種類、プレミアムメンバーステイタスを選択し、計算する、をクリックします。

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これは最近流行りの兆しを見せている「羽田⇔シドニー」を、プレミアムエコノミー(予約クラスY/E/B/M)で行った場合のプレミアムポイントです。
片道7694PP、往復15388PPですので1回でかなりのプレミアムポイントを稼ぐことができる計算になります。

また、このプレミアムポイントのシミュレーションは、国際線についてはANA運航便で設定されている路線しか選択肢に出てこないので、スターアライアンス加盟航空会社運航便でしか運航されていない路線の場合には自分で計算する必要があります。
この際の区間基本マイレージは「ANA国際線時刻表」の最後のページに一覧で載っています。

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時刻表[国際線]|ご予約/旅の計画|国際線航空券予約・空席照会|ANA

50000PP達成には、どの区間を何往復する必要があるのか

では、プラチナ達成のために必要な50000PPを獲得するには、どの程度のフライトが必要なのか。国内線を例にとって、いくつか見てみましょう。
今、新千歳→那覇のフライトを「プレミアム株主優待割引(運賃2)」「旅割75(運賃7)」の2種類で行うと考えます。

まず①区間マイレージ。新千歳⇔那覇の区間マイレージは1397です。
次に②積算率。プレミアム株主優待割引は125%、旅割75は75%です。
次に③路線倍率。国内線なので、どちらの場合も2倍です。
最後に④搭乗ポイント。プレミアム株主優待割引は+400ポイント、旅割75は0です。

結果、それぞれを計算すると新千歳→那覇の路線では
・「プレミアム株主優待割引(運賃2)」でフライトすると
1397PP×125%×2+400=3892PPを獲得
・「旅割75(運賃7)」でフライトすると
1397PP×75%×2=2095PPを獲得
同じ路線ですが、片道で実に1797PPもの差になります。

プレミアム株主優待割引で往復すると7784PPになりますので、例えば単純にこれを7回繰り返すと7784PP×7=54488PPとなり、プラチナ会員達成となります。
旅割75だけで同じことをしようとすると、4190PP×12=50280PPとなり12往復でプラチナ達成です。

これらのプレミアムポイントの算出は、ANAの公式ページに「ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション」という便利なページがあるので是非活用しましょう。

ANA SKY WEB : ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション

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プレミアムポイントの算出だけを考えるなら、「区間」のところと「利用運賃」のところだけをしっかり選択していれば問題ありません。入力後に「次へ(計算する)」をクリックすると、獲得できるプレミアムポイントがわかります。
先の例で言えば、新千歳→那覇をプレミアム株主優待割引(運賃2)で行った場合

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こんな表示になります。
対して新千歳→那覇を旅割75(運賃7)で行った場合には

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こんな表示になります。
フライトマイルについては「プレミアムステイタスまたは利用カード別積算率」の部分が、入力によって変動することになります。
上の画像2つはどちらもSFC修行を行う準備段階としてお勧めする「ANAゴールドカード所持、ステイタスなし」で算出しています。

フライトしようと考えている路線においてどれだけプレミアムポイントが加算されるか、ということを調べるのには欠かせないシミュレーションです。
Excelに計算式を入力する程度でも区間マイレージを設定して一覧にしてしまうことができるので、その方がわかりやすいかもしれません。

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自分はこんな感じで、新千歳発着、羽田発着、関西発着というように分けて、それぞれの運賃のところに具体的に何が当てはまるのかコメント入力してマウス当てたらわかるようにして使っていました。
これ、ほんと何回見たかわからないってくらい見てましたねー。結局使った路線は関西と那覇がほとんどだったんですけど。

こうやって一覧にしてみると、それぞれの区間を何往復したら50000PP達成に至るかっていうことがわかりやすいんですよね。
例えば新千歳⇔羽田だったら、
プレミアム株主優待割引で15往復(1675PP×2×15=50250PP)
旅割75で33往復(765PP×2×15=50490PP)
新千歳⇔関西だったら、
プレミアム株主優待割引で13往復(2065PP×2×13=53690PP)
旅割75で26往復(999PP×2×26=51948PP)
といった具合です。同じ区間の往復だけだと50000PP達成の時に若干はみ出る部分が多くなるので、ぴったりを狙いたい場合には区間や運賃種別を計算する必要があります。

効率のいいプレミアムポイントの獲得とは

プレミアムポイントの計算方法と、50000PPを達成するためにどのくらいフライトする必要があるかが大体わかったところで、次はいかに効率よくプレミアムポイントを稼ぐか、という視点を確認していきましょう。
SFCの取得を目指すなら、獲得が必要なプレミアムポイント(以下、PP)は50000PPです。

資金が無尽蔵にあって時間にも余裕があるのなら、てきとうな路線をてきとうに周遊していればその内たまるので気にすることもないのですが、普通はそんなわけにもいきません。
資金や仕事のペースに応じて、限られた資金、限られた期間の中でできる限り安く、効率よくPPを稼ぎたいというのが多くの人の実情です。

この指標として用いられるのが「PP単価」です。
1PPを獲得するのにかかる費用を単価として算出したものをあらわします。

例えば・・・

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てきとうな日付の新千歳→羽田の便の予約画面ですが、
普通運賃(運賃種別3)の場合獲得できるPPは
①区間基本マイレージ510×②積算率100%×③路線倍率2倍+④搭乗ポイント400
=1420PPです。
これを40190円で獲得することになるのでPP単価は40190÷1420=28.30円となります。
旅割28(運賃種別7)の場合は、
①区間基本マイレージ510×②積算率75%×③路線倍率2倍+④搭乗ポイント0
=765PPです。
これを15290円で獲得することになるのでPP単価は15290÷765=19.99円となります。

SFC取得を目指す場合、PP単価として、効率がいいかどうかの目安は一般的に「PP単価10円」です。
つまり50000PPを獲得する目安の資金は、約50万円ということになります。 
上の場合で言うと、どちらもものすごく効率が悪い、ということですね。
自分の場合が新千歳空港が起点だったので新千歳→羽田の路線を例に出していますが、実はこの路線、PP単価という側面から見ると実に効率が悪い路線なのです。
羽田からだったら、羽田⇔那覇とか羽田⇔石垣とか効率のいい路線がたくさんあって便数も多いのですが、新千歳起点だとそこにたどりつくまでに効率を落としてしまうのでだいぶもどかしかったですね。
自分の場合、SFC取得まで結局羽田空港は一度も行かずに終わってしまいました。
同じ区間を何度も往復したり遠回りをして目的地に向かったり、通常では乗ることのない路線を使って「極限までPP単価を下げ、プレミアムポイントを獲得するためだけに、飛行機に乗る」ことを「SFC修行」、その結果50000PP、100000PPを達成する、あるいはSFC発行という目標に到達することを「解脱」と称します。

50000PPを達成するためにはそこそこの回数のフライトを行う必要があるので、この部分ももちろん時には「修行」と言えるくらい大変なのですが、それよりもむしろ大変なのはこの「PP単価が低い路線、低い航空券をいかにして確保するか」というところです。元々1月~12月の間をかけて行う長い計画が必要になることも多いので、事前の入念な計画の元修行に入るというのが望ましい形であると言えるでしょう。

まとめ

プレミアムポイントは、マイルとは異なる計算式によって算出され、実際に搭乗すること以外で獲得することはできない。
=上級会員資格を取得するためには、必ず飛行機に乗る必要がある。
路線と運賃形態によって、得られるプレミアムポイントと費用には大きな差が出る。

仮にPP単価10円を担保したとしても、単に飛行機に乗るだけのために50万円。なかなかハードルの高い部分です。

ただ、一回そのハードルを超えてスーパーフライヤーズカードを取得してしまえばそれ以降は続ける必要がありませんし、個人的な経験で言えば、ただ飛行機に乗っているだけに近い日程でもとても楽しいものでした。フライトスケジュールのバランスの取り方次第で、どうにでも解釈できると思います。


また、陸マイラーとして飛行機に乗る前にマイルを貯めておいて一気にSKY COINに交換し、これを支払いにあてて実際の負担金額を0にするということも不可能ではありません。

PPの積算対象期間は毎年1月~12月で、かつ早めに達成した方がメリットが大きいというところからも、その年がスタートする前から路線の検討や予約を進めていくことがお勧めです。
効率のいい路線を追求したり、時刻表を見比べてどういうルートを辿ることができるかを考えてみるだけでも楽しいですよ!