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本は読んだらすぐアウトプットする! ―「話す」「伝える力」「書く力」がいっきにつく55の読書の技法 レビュー

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齋藤孝 著【本は読んだらすぐアウトプットする! ―「話す」「伝える力」「書く力」がいっきにつく55の読書の技法】のレビュー記事です。

全体の感想まとめ

前半が「読んだ本をそのままにするのではなく、アウトプットすることの重要性」、
後半は「過去にある名著を中心に、どういう本を読み、どういうことに注意してアウトプットを行ったら効果的か」という感じでまとまっています。

レビュー詳細

タイトルが、自分が感じていた「やっぱりインプットだけじゃダメだよな、アウトプットするようにしてないとせっかく読んでも意味があるように思えないわ・・・」という思いと一致し、読んでみました。非常に有用だと思います。
今やSNSが標準になったので、人に伝えるという意味でのアウトプットは、対面で話さなくてもできるようになってきました。
「話す」ということの方がメリットが大きい状況はあると思うので、それで全てが事足りるという訳ではないにしろ、自分の思いを表現し別の人に伝える手段がある、しかもそれが、過去と比較して圧倒的多数の人数に見てもらうことができる環境が用意されている現代は、かなりラッキーな状態と言えるのではなかろうかと思います。
身近な人しかいないと相手の知識や経験のレベルも価値観も似通ってきてしまったりするので、さまざまなレベルの人に自分の意見を届けられるというのは、学びの効果を高めるのには効果的です。ブログもアウトプットの手段の一つなので、そのあたり意識したいなと思う内容でした。

「本を読んで得た知識や情報は記憶として、無意識のうちに脳に蓄積されていて、いつか、どこかで役立つに違いない」と思いたいかもしれません。(中略)冷たいようですが、それはあやしい。たしかに本で読んだことがひょんな場面で有形無形に生きることがないわけではありません。ただ基本的に、「忘れちゃったものは、やはり記憶から消えてしまう運命にある」と、私は思うのです。
(Kindle版より引用 位置No.176~)


実は自分が小説以外の本をたくさん読むようになったきっかけは、まさに「無意識のうちに脳に蓄積されていて」を信じたからです。「本は、とにかく多読することが重要である。読んでいて意味がわからなくてもいい、覚えていなくてもそれは脳に蓄積されていき、何かのきっかけで繋がっていく」というのが、自分が本を読み続けるというモチベーションを保つのに大きな原動力となっています。

逆に言うと、それだけ自分は、読んだ本の内容を全然覚えていられないのです。
だから昔は、読んでも忘れてしまうから意味がない、と思っていました。

が、最近はそれでも読むことを続けることにしています。100%忘れてしまっているという本は実はそんなに多くないですしね。普段意識することはなくても、本を読みながら「ああ、そういえば前に読んだ本で同じようなことが書いてあったな(あるいは、逆のことが書いてあったな)」とか思うことは往々にしてあるし、それが徐々に積み上がっていくことで、自分の中に知識が増えていき、考え方の質が深まっているのではないかというような思いもできたりします。
実際に多くの本を読むことで、「この一冊だけ読めばOK!」なんてことはありえないのだということも実感できているし、全てを覚えていないからといって、決して無駄だとは思いません。

それでもやっぱり、せっかく本を読むのであれば、少しでも効率よくその本の内容を自分の中に落とし込みたい。
そういうことを考えると、インプットだけではなくアウトプットも意識しましょう、というところは、意識しておくとより楽しく生きられるということに繋がるんじゃないかなあと、思うのです。

アウトプットすることのメリットとしてもう一つは「本の内容を(自分なりに)まとめることになる」ということ。
自分がその本を読んで何を学んだのか、あるいは、どういったことを感じたのか。
本を読んでいる時点で、新たな知識や考え方がガンガン頭の中に入ってくるので、「気付き」は、その時点で得られたような気がします。
でも、読み終わったすぐ後の状態ですら、「じゃあ、今読んだ本の内容を説明してみよう。自分がどう感じたかを、人に伝えてみよう」と思ってみると、意外なほどに思うような伝え方ができないことが多い。何かわかったような気がしているだけで、それを人に伝えられるだけの表現にできていないので、それじゃあビジネスで例えば同僚に、上司に、部下に、こんないい本があったよ!という話をしたところで、伝わるわけがありません。

この本では、本を読んだ後、それをアウトプットすることで内容を自分のものとし、脳に定着させるための方法として、55の方法が挙げられています。過去の古典を中心に、過去の名著にどのようなものがあり、そこにどのような内容が書かれているのか、多く紹介されてもいます。

01 本は読んだら人に伝える
04 1テーマで5冊読む
07 「読書メモ」を作る
10 本で手にした知識を実行する
14 数分で人に話す
28 本の内容を実践する

このあたりが、個人的に響いた内容でした。特に「10 本で手にした知識を実行する」「28 本の内容を実践する」という部分は、いくら知識が増えても、考え方が成熟しても、やっている行動が変わらなければ結果が変わることはないという事実を見た時に、「読んでわかった気になってるだけじゃ何の意味もないんだぞ」ということを自分に戒める意味で、意識していきたいことだなと思います。

ビジネス書で注意するべきは、「読んで、わかった気になる」ことです。(中略)ためになる学びがあっても、「なるほど、なるほど」で終わったのでは、本を読んだ意味がありません。
(Kindle版より引用 位置No.1145~)

いやほんと、ごもっとも。心に突き刺さる文章です。
「お前はちゃんとその本を、自分の行動に生かすために読んでるのか?」と、問いかけられているような気がします。

まずは真似てみて(例えばトリンプ元会長の吉越浩一郎さんが言うところの「徹底的にパクる(TTP)」とか)、自分流にアレンジしていくということを繰り返していくといいのではないかと。考えすぎるよりもまずやってみる、ということをどれだけできるかが、勝負なのだろう、と。
読書メモを作り、人にその本の核、あるいは「自分がその本から何を学んだのか」は、うまく伝えられるようになっていきたいなと思いました。