クレジットカード

絶対に覚えておきたいクレジットカードと審査の関係

2016年10月2日

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現代の生活において、欠かすことのできない存在である「クレジットカード」。
使うことでさまざまなメリットを受けることができますが、無計画に発行していくとどこかで必ず支障が生じます。

クレジットカードを新規申込する場合の「審査」について、解説します。

クレジットカードの新規申込は必ず審査が伴う

クレジットカードは、「後払いカード」ということを意味します。
購入した時点で現金を払うのではなく、カード会社や加盟店管理会社といった間の業者を挟んで、後から代金を支払います。

つまり、現金が手元にない状態でも品物を買ったりサービスを受けたりすることができる、というわけです。
そのため、お金が後々入って来ないというリスクを回避するために、クレジットカードの発行会社は「その人が本当にそのクレジットカードを持った時にしっかりとお金を払ってくれるかどうか」という情報を見ようとします。
これが「信用情報」と呼ばれるもので、クレジットカードを発行する場合には必ずこの情報を見る「審査」というものが発生するわけです。

よく、クレジットカードを発行するということは自分の信用を売っているということである、と表現されたりもしますね。
たくさんクレジットカードを持つためには、それだけたくさんの信用を持っていなければならない、ということになります。

一朝一夕では育たない「クレジットヒストリー」

では、その「審査」では、どのようなことを見られているのかというと、その人の「属性」を判断し支払い能力があるかどうかを見ていきます。

属性にはどのようなものが当てはまるか、挙げてみましょう。
・年齢や性別
・職業
・働き方(正社員、派遣社員、アルバイト、自営業など)
・年収
・家の種類(持ち家か賃貸か)と居住年数
・配偶者の有無、子供の有無
・同居家族の人数
・世帯年収や総資産額

これらを総合的に見て属性がいいか悪いかを判断されることになります。一般的には、「正社員で安定した収入があり勤続年数が長く、持ち家で長く居住していて、結婚していて子供がおらず、世帯年収や総資産額が多い」という場合に属性がよくなると言われています。
ただこのへんは、どこを重視されるかというのは発行会社にもよるようで一概には言えません。一番重視されるのはやっぱり、職業・勤務形態と年収の部分かと思います。
公務員が強いとか、専門性があって社会的な立場が高い職業(弁護士、医者等)が強いとか言われながら、転職してすぐだと審査に落ちたりとか、実にさまざまなことが起こりえます。

そしてここにさらに重要なことがプラスされます。
・これまでのクレジットカードの保有状況、利用状況
です。

その人がこれまでにどのようなクレジットカードを申し込んで使用しているか、ショッピング枠の限度はいくらか、キャッシング枠の限度はいくらか、延滞していないか、利用額はどのくらいか、といったことについて審査され、それに通って初めてクレジットカードが発行されます。

これまでにどのような利用をしてきたか、という部分も大いに影響しますので「年齢が高く借金もないが、これまで現金払いしかしてこなかったのでクレジットカードの発行や利用が全くない人」というのは「スーパーホワイト」と呼ばれて審査が厳しくなったりします。信用できる人かどうかを判断できる基準が一つ減ってしまうということになるので、発行会社としてもカードを発行しづらくなるということは、なんとなく理解できますね。
「毎月毎月クレジットカードを利用して、延滞なく支払い続けている」というのは、続ければ続けるほど自分の信用につながっていくということになります。そしてこれは、どんなに年収が高かろうが、一朝一夕には増えません。少しずつ積み上げていく必要があります。

クレジットヒストリーの積み上げ方

クレジットカードを利用するためには信用が必要。でも、その信用は0から作る必要がある。
となると、どうやってこのクレジットヒストリーを作っていけばいいのかという話になります。

クレジットヒストリーを積み上げていくための方法として一番簡単な方法は携帯電話を分割で購入することです。現在では大体2年間に分割される場合が多いですかね。これにより信用情報が記録されます。

審査に通りやすいクレジットカードを作り、それを使っていくというのも有効な方法です。ACマスターカードや楽天カード、イオンカードあたりが有名どころですかね。

一気に複数のクレジットカードを作る弊害

クレジットカードは、多くの場合入会キャンペーンをやっていたりします。
使うことでポイントが得られたり、そのメリットも多くあるものです。

ものすごい種類があるクレジットカードの中で、魅力あるものをどんどん作っていくとどうなるか。その内、審査に必ず落ちます。
なぜかと言えば、カード発行会社から見た時、発行すればするだけ「使うだけ使って、お金を支払わない」という状態になるリスクが高くなるからです。

そしてこれは、同時に複数のカードに申し込みをした場合に特に強く疑われることになります。
複数、発行したいクレジットカードがある場合には何ヶ月かに分けて。半年間をあければ、申し込みの情報もなくなりますしほぼ問題ないと言われています。
その人の属性によっても同時に申し込むことのできるカード枚数は全く違ってくることになりますが、一般的には月に1枚程度が限界、と言われています。
1ヶ月で5枚、とかいう無茶な発行スピードも、属性が高ければ最初は通る可能性があると思いますが、毎月続けたらどこかで必ず落ちます。
そして一度落ちると、その後はさらに落ちる確率が上がります。そのまま申し込みを続けると「申し込みブラック」と呼ばれる状態になりさらにさらに落ちる確率が上がります。

一度審査に落ちると、ムキになって次々とカード発行したりしてしまいがちですが、申し込みの回数が増えれば増えるほど、審査に落ちる可能性は高くなります。
もちろん、一度審査に落ちるとその後全く通らない、ということはありません。
1ヶ月の間に4枚申し込んだとして、1枚目OK→2枚目OK→3枚目NG→4枚目OK、といったような形になることも十分ありえます。
カード発行会社によって属性やクレジットヒストリーの判断が異なるためですね。

安全にクレジットカードを発行し続けるための心得

このような理由があるので、どんなに魅力的なカードが多かったとしてもクレジットカードの発行にはどこかでブレーキをかける必要があります。

とはいえ、クレジットカードって、本当に魅力あるものが多いんですよね・・・
どれを優先的に申し込むべきかを迷ってしまうことも多いですが「審査に通るようにカードを作る」ことだけを考えるなら「審査が難しいカードを先に、簡単なカードを後に」ということに尽きます。

例えばANAカードで考えてみましょう。
ANA VISA ワイドゴールドカードとANA VISA Suicaカード、ANA To Me Card PASMO JCBカード(ソラチカカード)といった形で発行したいカードがあった場合。

SFC修行を考えているなら、ワイドゴールドカードが第一選択。
陸マイラー活動を考えているなら、ソラチカカードが第一選択。
審査の難しさで考えても、ワイドゴールドカードでしょうかね。

その時々の状況によって、優先するべきクレジットカードの順番は変わってくることになります。
どのカードを優先して発行するべきか。全部一気には無理だということを念頭に置いて、選択する必要があります。場合によっては、審査落ち覚悟で突撃する判断もしなければならないかもしれませんけどね。

その中で、意識しておきたいことは
・キャッシング枠は付けない
・1枚申し込んだら、次のカードを申し込むまでには少し時間をあける
・審査落ちしたら、半年間は間をあける
ということです。キャッシング枠は、基本的には0にしておくことが望ましいと言えます。海外キャッシングなんかで使う場合があるにしても、最低限の金額ですね。ここの金額が増えると、それだけ「借金抱えて逃げる可能性」が高いと判断されてしまうことになります。

審査落ちしたら半年間間をあける、というのは「喪に服す」なんて言ったりしますが、これはCICという信用情報機関においてカードの申込情報が半年間しか保管されないためです。半年たったら、CICの情報からは「そのカードに申し込んだこと」自体がなかったことになる、ということです。申し込んだカードの発行会社には、もちろん半年後も履歴は残りますけどね。

それと、やっぱり重要なのはカードを申し込んだら実際に使うことだと言えます。
年会費無料のカードなんかだと特に、持っているだけで何年も使わないということもありえますけど、発行会社からしてみれば使ってもらってなんぼ、という状態ですからね。いつかは解約するにしても、「しばらく使ってみたけど、ちょっと合わなかったかな」という形にしないと、今後の発行に差し支える可能性もあります。発行会社が同じで、別のクレジットカードということも結構あるので、その場合は別のカードの審査に影響することも考えられます。

さらに一番重要なことは、言うまでもありませんが「延滞」を絶対にしないということです。延滞記録があると審査には大きくマイナスに働きます。延滞が続いて「異動」という記録になると、いわゆる「ブラックリスト」という状態になり、向こう5年間は絶対にカードを作ることができない、なんて言われています。
口座振替の設定を忘れ、1ヶ月2ヶ月延滞するといったことは比較的あり得ることですが、うっかりミスが自分の信用を大きく欠けさせる結果となることに、十分注意が必要であると言えます。

まとめ

クレジットカードは便利なものであり、魅力的なものが多い。
ただしその発行枚数には限界があり、長い年月をかけて信用を積み上げていく必要がある。

自分にとってどのカードが必要でどのカードが不要かをよく考えた上で、あまり無茶をせず、長い目で見て誠実な使用を続けていって、楽しくクレジットカード生活を送っていきたいものです。

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